くず餅乳酸菌を発見、商品開発を本格化

  くず餅乳酸菌の特徴を説明する渡辺社長

 東京の名物和菓子「くず餅」で知られる船橋屋(東京都江東区、渡辺雅司社長)はくず餅の発酵製造過程で生まれる乳酸菌を使った商品開発を本格化させる。市販用第1弾として「くず餅乳酸菌」(登録商標)入りかき氷を6月1日から本店の他、都内5店舗で順次販売する。
 渡辺社長は5月28日に本店で開いた発表会見で「くず餅乳酸菌」の特徴として、〇Χ殞呂非常に高く発酵過程で発酵槽に一般生菌がほとんど残らないこと、⊃∧性由来のため乳製品で見られる遅延性アレルギーの心配がないことを挙げ、「医療用サプリはすでに商品化しているが、市販用としてジュレタイプのサプリを今年秋に発売する。発酵甘酒や羊かんなどの開発も進め商品の充実化を図る」と語った。
 都内にアンテナショップをオープンする計画も進めている。
 渡辺社長によれば「くず餅乳酸菌」の発見は8年前。江戸時代の創業(1805年)から一度も食中毒を発生させたことがないため、その理由を探ろうと発酵槽の上澄みを分析したところ、発酵中のでん粉の中に特有の乳酸菌があることがわかった。さらに分析を進めた結果「ラクトバチルス属パラカゼイ種」であることが2年前に判明した。「この種は近年発見されたもので免疫力を高める効果がある。美肌や整腸、アレルギー改善が期待できる」(渡辺社長)という。
 実際「くず餅乳酸菌」のサプリを使った腸内細菌のモニター検査では、悪玉菌が大幅に減る一方で日和見菌が増加するなど腸内環境が改善する効果が得られた。このため「機能性表示食品の申請も検討している」(渡辺社長)。
 乳酸菌市場は拡大傾向にあり、TPCマーケティングリサーチの調査によると2016年度のヨーグルト・乳酸菌飲料の市場規模は前年比4.2%増の5803億円となり、2017年度は2.5%増の5946億円が見込まれている。

かき氷1杯に乳酸菌10億個

 かき氷のメニューは苺ミルク(950円)、宇治金時(950円)、天神(黒蜜きな粉、820円)、あんず(850円)、夏みかん(880円)、青梅(900円)など6種類(いずれも税込)。「くず餅乳酸菌」をシロップに配合しており、かき氷1杯に乳酸菌が約10億個も入っている。同社はかき氷の売上げを「前年比20%増をめざす」(担当者)として、健康・美容意識の高い女性を中心に新たな夏の風物詩として訴求する。

くず餅乳酸菌入りかき氷。「冷たくてもお腹に優
しい」としてPRする