20ラインで200名が盛り付け作業
 中食需要の拡大で年間3万t、200億円突破
   キユーピーグループの蟒楮撻妊蝓‐偲膵場 (東京都昭島市)

     旬菜デリ昭島工場の外観 

 キユーピーグループでサラダ・惣菜などチルド食品事業を展開するデリア食品の100%子会社でサラダ、和惣菜、和え物、洋惣菜などを生産する蟒楮據覆靴紊鵑気ぁ縫妊はキユーピーグループの惣菜3社を統合し、2009年12月に誕生した若い会社だが「中食市場の需要増加に沿って事業が順調に拡大」(中川義治郎社長、奥原正彦取締役昭島事業所長)しており、設立から6年で売上げ200億円を突破。9年目の前期も売上げの伸びが続いている。

 親会社デリア食品は各地に営業拠点を持って全国展開しているが、旬菜デリの本社と昭島事業所はデリア食品の東京支店と同居しており、販売するデリア食品と一体で、首都圏マーケットに向けて中食商材の生産を担っている。
 旬菜デリは昨年度3万0026t生産し、前11月期の売上げは211億3500万円とさらに拡大した。手掛ける商品はサラダ、惣菜類など約1200アイテム。このうち昭島工場は約1万2194tと全社の約半分を占める主力工場。常に約480SKUを生産しており「毎月70〜100品は改廃される」(奥原所長)。

        商品開発会議

 昭島工場の従業員は、社員93名、パートナー約288名、協力会社約606名、合わせて約1000名前後だが、このうち650名は外国人。従って作業現場では完成形を画像などでわかりやすく示すほか、注意事項などの表示は日本語、タガログ語(フィリピン)、ネパール語、ベトナム語、ポルトガル語(ブラジル)、スペイン語、英語と幅広く対応している。

 入荷した野菜などの原料は洗浄を繰り返し、カット(キャベツのカット、じゃがいもの芽取りなど)、殺菌、調理加熱・ミキシングなどを経て、この工場のハイライトである盛り付け作業となる。
 盛り付けは20ラインに200名を配置している。サラダのパーツを組み合わせてパックに詰め、金探、重量検査機を通し、ラベル貼りとなる。
 工場のライン上部に置いた大型ディスプレイにはラインごとに,修瞭の生産パック数△修里Δ漸拭鵑泙能萢したかなどを示す。得意先別・店舗ロケーションなどにより出荷時間が異なるため、対象商品が出荷1時間前、30分前になるとディスプレイの色が変わって作業のスピードアップを促す。

      じゃがいもの芽取り

        野菜検査

 盛り付けラインの室内は15℃、その先の仕分け室は10℃以下の設定だが「室内は事実上平均7℃以下でコントロールしている」(同社)。
 販売先は110社。その86%はスーパー、14%が生協を含む宅配、その他ドラッグストア、ネット販売など。BtoCの直販店として東京小金井に「デリコメール」を持つ。将来的には「品揃えの豊富さ、鮮度管理、アウトパックの様々なノウハウを持っている強みを生かし、惣菜業者のお手伝い役としてBtoDの事業展開も考えている」(デリア食品・柴崎健社長)。

                盛り付け作業

愛犬用に「コミュニケーションフード」も

 取り扱っている商品は.汽薀澄淵櫂謄肇汽薀澄▲侫譽奪轡緻邵撻汽薀世曚)、∀汰攤據米じゃが、ひじき煮、きんぴらごぼう、筑前煮ほか)、L佑肇僖好拭淵汽薀戚諭⇔笋笋恵羃據▲蕁璽瓮鵝△△鵑け焼きそば)など様々。
 愛犬と飼い主が同じものを食べたいというニーズに沿って「コミュニケーションフード」も手掛けている。クリスマス、正月、あるいは愛犬の誕生日などハレの日、記念日に食を通じて愛犬とコミュニケーションを深めてもらう取り組み。
 ケーキ、おせちなどが主体。少量パックにしたチーズケーキなどもある。飼い主も食べられるが、愛犬向けに開発しているので「薄味」。

リラックスできるカフェテリア、自販機も人気

        カフェテリア

 旬菜デリの昭島工場は「関東エリアにおけるサラダ・惣菜のリーディングカンパニー」をめざしており、取り組みテーマは「人と環境へのやさしさ」。
 特に従業員の快適な労働環境を保つため、カフェテリアの充実を図っている。
 テーブルは大きなだ円形、長方形、4人テーブル、1人用など6種類をセットしており、その日の気分で食べるテーブルやセッティングを選べる。もちろんサラダも豊富に取り揃えている。室内には柔らかい大きなソファも置いてあり、従業員がリラックスできる環境を整えている。

 ただ、食事を提供しているのは昼の間だけなので、夕方以降働く従業員のために自動販売機を設置している。おにぎり(100円)、野菜スープ、焼きそば、茶碗蒸しなど品揃えは豊富。若い女性が多いので、菓子、デザート類もある。「グループが取引きしている食品メーカーの協力でパン・ベーカリー類も提供できる」(同社)のが強み。
 工場の周辺はコンビニ、食堂、ファストフード店など食事を摂れるところがあまりない。そこで近くの専門学校からの要請で、この自販機を校内に設置し、10月から運営を開始した。「歯科衛生を学ぶ学校で、大半が女子学生」(同社)。野菜サラダ、デザート、パン類の需要が多くなりそうだが「様子を見ながら取り扱う商品を入れ替える」(同)。

 環境面では野菜くずの減量化、電力量の見える化、RO水(逆浸透膜ろ過水)の有効活用などに取り組んでいる。野菜くずは特殊加工して養豚用飼料にしている。RO水は純水に近いが、食品加工には使わず、散水、トイレ用、床掃除などに利用している。工場では1日に約700tの水を使用するが、そのうち150〜200tはRO水でカバーしている。
 近隣小学校の工場見学会受け入れ、地域産業祭りへの参加など、コミュニティとの交流も積極的に行っている。

         自動販売機